beatmania IIDX INFINITAS 設定解説【令和最新版】
INFINITASはPCとの相性によっては非常に不安定で、カクつきや音ズレが発生しやすいゲームですが、
設定を詰めることでかなりアーケードに近い感覚でプレイできるようになります。
今回は私のPCで行っている設定について解説します。
これが正解というわけでは無く、あくまで一個人がたどり着いた設定であるということをあらかじめご了承ください。
お使いのPCの構成等によっては異なるオプションの方がプレイしやすい、ということもあり得ます。

準備
公式の「ゲームの準備」ページに沿って準備を行います。(INFINITASのインストールなど)
https://p.eagate.573.jp/game/infinitas/2/startup/index.html
全画面表示の最適化を無効にする
- INFINITASをインストールしたフォルダを開きます
(標準はC:\Games\beatmania IIDX INFINITAS\game\app\) - bm2dx.exeを右クリック→プロパティを選択
- 互換性タブ→「全画面表示の最適化を無効にする」にチェック
- OKを押して完了
体感、かなり表示遅延が減ります。

ディスプレイの設定
- デスクトップを右クリック→ディスプレイ設定
- INFINITASを表示するディスプレイをメインディスプレイに変更します
INFINITASには表示するディスプレイを選択する機能がありますが、メインディスプレイ以外を選択すると大抵バグります - (120Hz対応モニターの場合) リフレッシュレートを120Hzにします
144Hzなど、より高いリフレッシュレートではなく120Hzの選択を推奨
グラボの設定 (NVIDIAの場合)
- NVIDIAコントロールパネル→3D設定の管理→プログラム設定→INFINITASを選択
- 低遅延モードをオンにする
オンでカクつく場合はオフにしてください
ウルトラはカクつきが生じることが多いので非推奨です - 垂直同期はデフォルト設定(3Dアプリケーション設定を使用)にしていますが、うまく動かない場合はここをオンまたはオフにして試してみてください。高速は非推奨
- 電源管理モードは「パフォーマンス最大化を優先」(念の為)
- 適用を押して完了

また、ディスプレイによっては出力のダイナミック レンジを「フル」に変更した方が色合いがアーケードに近くなるかもしれません。

グラボの設定 (AMDの場合)
Radeonを所持していないため説明は省きます。
参考になりそうな記事
https://stairway.sakura.ne.jp/inf_setting/inf_setting.html
https://note.com/relorah/n/n6489265dae81
オーディオデバイスの設定
INFINITASはオンボードオーディオ(PC本体のイヤホンジャック、または背面のライン出力端子)の利用が推奨されています。
USB DAC等からオーディオを出力すると、後述の排他モードを使えないことが多く、遅延の原因になります。
- タスクバーの音量マークを右クリック→サウンド設定→オンボードオーディオが既定のデバイスになっていることを確認しておきます
(オンボードオーディオは名前にRealtekが入ってることが多い) - オンボードオーディオデバイスを選択します
- オーディオの強化と立体音響をオフにします
- サウンド設定の画面に戻り、サウンドの詳細設定を開きます
- オンボードオーディオデバイスを右クリック→プロパティ
- 拡張設定→「すべての音の明瞭化設定を無効にする」にチェック
- 立体音響→立体音響方式をオフにする
- OKを押して完了



オーディオドライバーの設定
オンボードオーディオのドライバーをデフォルトのものからMicrosoftのものに変更すると遅延が減るという情報があるので、紹介します。
参考 : https://note.com/kneas/n/n558ce874dc1a#9467a042-f4e4-48b8-8b26-3dd4cd176b2e
スタートメニューを右クリック→「デバイスマネージャー」→「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を開き、「Realtek High Definition Audio」を右クリック→「ドライバーの更新」を選ぶ
※Realtekがない場合はこの手順は行わないでください。また、音が出なくなった場合は「ドライバーの更新」→「ドライバーを自動的に検索」で元に戻してください。

「コンピューターを参照してドライバーを検索」→「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリックし、「互換性のあるハードウェアを表示」チェックボックスを外す。
製造元「Microsoft」を選び、モデル「High Definition Audio デバイス」を選ぶ(2つあるので日付の新しい方を選択)
→次へボタンを押して進め、ドライバーを入れ替える

INFINITASの設定
- INFINITASのランチャーを起動し、SETTINGボタンを押します
- 表示ディスプレイはディスプレイ 1を選択します
- オーディオ再生はWASAPI (排他モード)を選択します
排他モードの方が圧倒的に音声の遅延が少なくなります
どうしても排他モードで動かない場合のみ共有モードを選択してください - 保存ボタンを押して保存します
コントローラー、キーボードの設定
DAOコンやPHOENIXWANと呼ばれるコントローラーにはINFINITASモードがあり、公式のコントローラーと同じように操作することが可能になっています。
PHOENIXWANの場合はE1+E2+3鍵の長押しでINFNITASモードになります。
2014年より前くらい?に製造された古いDAOコンの基板はファームウェアアップデートに対応しておらず、INFINITASモードにすることができません。
その他のゲームパッドの場合はゲーム起動時の設定画面、キーボードの場合はゲーム内のキーコンフィグ画面から設定します。
コントローラーは接続してからゲームを起動してください。
ゲームを起動してから接続しても認識されません。
CPUの省電力機能を無効化
ParkControlというソフトを使います。
常駐は必要ないので、スタートアップに登録はしなくてもOKです。
- “CPU Setting for Power Profile”と書かれた下のバーを「究極のパフォーマンス」に変更し、[Make Active]ボタンをクリックします
- “Parking”、”Freq Scaling”の全ての項目を “Off” に変更してください
- 左下にある[Show Advanced]をクリックし、すべての項目を100%に変更します
- [Apply]をクリックして適用し、[OK]ボタンをクリックして終了します

コアの割り当て変更 (Intel Core iシリーズ12~14世代、Core Ultraシリーズのみ)
最近のIntelのCPUにはPコア(高性能コア)とEコア(省電力コア)があり、EコアにINFINITASが割り当てられてしまうと、パフォーマンス低下の原因になります。
対策にはApplication Priority Changerというソフトを使います。
こちらは常駐が必要です。
- 追加ボタン→選択画面を開くボタンを押して、プロセスの選択画面を開きます
- bm2dxを選択して選択完了ボタンを押します
- CPU 割り当て欄の CPU No. 1, 2, 3, 4にのみチェックが入った状態にします
(PCに詳しい方はお使いのCPUのコア数に応じて割り当てを変更してください) - 追加ボタンを押します
- 設定ボタン→スタートアップの 登録/解除 をおこなうボタンを押して設定完了です

お疲れ様でした。普通に遊ぶ分にはここまでの設定でOKです。(普通に遊ぶだけなのに必要な設定多すぎるだろ……)
Discordで通話しながらプレイしたい方/YouTube等に配信したい方向けの設定
INFINITASを排他モードでプレイすると、Discordの音声を同時に出力することができません。
また、DiscordやOBSにINFINITASの音声を流すこともできません。
これらの問題への対処法を紹介します。
オーディオインターフェースの導入
オーディオインターフェースの役割は以下の3点
- INFINITASの音声と通話音声をミックスしてイヤホン/スピーカーに送る
- INFINITASの音声をPCに取り込む
- XLR接続のマイクをPCに接続する
おすすめインターフェース
Yamaha AG03MK2
ユーザーが多く安定していて安い
AUDIENT iD24
自分で使ったことは無いのですが、光デジタル入力に対応しているので、
PCに光デジタル出力があり、高音質を求める場合におすすめ
RME Babyface Pro FS
現在私が使っているインターフェース
光デジタル入力に対応していて音質はいいのですが、
設定が難しく、価格が高すぎるので特におすすめはしません
Discordで通話しながらプレイする方法
通常、INFINITASを排他モードでプレイすると、Discordの音声を同時に出力することができませんが、
INFINITASとDiscordでそれぞれ別のオーディオデバイスを利用するように設定すると出力ができます。
オーディオインターフェースでそれらの音声をミックスしてイヤホン/スピーカーに流すように設定します。
stateDiagram-v2 PC --> インターフェース: USBケーブル<br>(通話音) PC --> インターフェース: オーディオケーブル<br>(INFINITAS音) インターフェース --> イヤホン/ヘッドホン インターフェース --> スピーカー
オーディオインターフェースをPCに接続して上記図のように配線します。
AG03の場合はこのようなケーブルを使います。
- オーディオインターフェースの設定から周波数を48000Hzに設定します
(INFINITASの音がうまく出ない場合は44100Hzに設定) - Windowsのオーディオ設定から既定のデバイスをオンボードオーディオにします
- Discordの設定→音声・ビデオの設定画面を開き、 出力デバイスからオーディオインターフェースを選択します。
- オーディオインターフェースの管理画面やゲーム内設定、Discordの音声設定画面などを開き、音量バランスを調整します。 ゲーム内設定、Discord設定、Windowsのサウンド設定を最大にし、オーディオインターフェースの管理画面から音量を調整するのがおすすめ
AG03は管理画面ではなく筐体のつまみで音量を調整します。
AG03のモードはDRY CH 1-2Gにします。
(INPUT MIXやLOOPBACKにすると設定次第ではゲーム音も通話相手に届いてしまうため)
YouTube等に配信する方法
通常、INFINITASを排他モードでプレイすると、配信ソフトに音声を取り込むことができないので、オーディオインターフェース経由で音声を取り込みます。
stateDiagram-v2 PC --> インターフェース: オーディオケーブル<br>(INFINITAS音) インターフェース --> PC: USBケーブル<br>(INFINITAS音)
配信ソフトはOBSを使います。
基本的な配信設定は完了している前提で、INFINITASに関連する部分のみ解説します。
- OBSの設定画面→音声
- サンプルレートをオーディオインターフェースの周波数に合わせる
- デスクトップ音声→既定
- マイク音声→お使いのマイクを選択
- マイク音声 2→オーディオインターフェースでINFINITASの音を取り込んでいるチャンネルを選択
- OKを押します
- ソースにゲームキャプチャを追加
- モードを「特定のウィンドウをキャプチャ」にし、bm2dxを選択
これらの設定を行うと、音声ミキサーの割り当てが以下のようになるので、ちょうどいい音量バランスになるよう調整します。
- デスクトップ音声 → INFINITAS以外のPC音声 (ブラウザの音やDiscordの通話相手の声など)
- マイク → マイクから入る音声 (自分の声、打鍵音など)
- マイク 2 → INFINITASの音声
DiscordにINFINITASの画面を配信する方法
通常、INFINITASを排他モードでプレイすると、Discordの画面配信に音声が乗りません。
OBSを使うことで無理やり音声を共有します。
- 前述した「YouTube等に配信する方法」のすべての設定を行います
- OBSの設定→音声→モニタリングデバイスを普段使わないデバイスに設定
(既定のままだとINFINITASの音声が2重になります) - OKを押します
- 音声ミキサーの欄を右クリック→オーディオの詳細プロパティを開きます
- マイク 2 (INFINITASの音)の音声モニタリングの部分を「モニターと出力」に変更
- 閉じるボタンを押します
- OBSのプレビュー画面を右クリック→プレビュープロジェクターを開く→ディスプレイを選択(どれでもOK)
- Discordの画面を共有する画面→プロジェクターを選択
(OBS本体のウィンドウを選択しないように注意、共有画面が狭くなります。狭くなってしまった場合はOBSを起動し直して7からやり直してください)
(余談、このやり方はPS5やSwitchなどキャプチャーボード経由で取り込んだ画面をDiscordに配信するときにも使います)
(おまけ) マイクのおすすめ
音ゲーマーで通話+軽い配信目的なら全員これ買えってマイク
サウンドハウスなら3000円以下で1万円くらいのマイクに迫る音質
ダイナミックマイクなので打鍵音が通話に入りづらい
スタンドがついてないので、卓上マイクスタンドかマイクアームも合わせて購入してください。
(おまけ) ディスプレイのおすすめ
アーケードに近い感覚でやりたい人は43インチ前後のモニター、テレビを買いましょう。
私が使っているテレビ
レグザやHisenseから手頃な価格で120Hz対応の43インチテレビが出ています。
有機ELだと応答速度が速くて認識しやすいらしい。欲しい。
おか JDR-OKさんのレビュー : https://youtu.be/ZYZup-5CrEA?si=jTJgxaVUqqXGUu6Q
以上です。わからない部分があればお気軽にコメント欄まで。
最近困って調べたのでコメントです。
どうしても共有モードで遊ぶ方は、
Windowsのサウンドのサンプルレートを44100Hzにするのがおすすめです。
リサンプリングが発生しないので、
私の環境では、曲の進行に合わせて徐々に音ズレが酷くなるという現象が改善しました。
(共有モードだと約10msの固定遅延は不可避なので、排他モードが使えるならそれが一番です)